-------------------------------------------------------------------------------- 10/0/0/3/速熱振導0舞/【裏】神科戯華 5/0/0/3/儀1黙黙黙詠龍/木俣公子 -------------------------------------------------------------------------------- 斬撃剣という剣がある。 極めてシンプルな剣で、ベーシックの剣リスト第一番目に記載されている。 古い歴史を持つドラゴンも、自らの爪に斬撃を宿らせた二振りの斬撃剣を使った。 この斬撃剣からは様々な剣が派生した。 その中の一つに舞踏剣という剣がある。 舞踏剣には遅延起動が付くが、攻撃力−対象防御力ダメージを与えた後、自身を未使用状態に戻す効果がある。 つまりAPの続く限り、舞い踊るが如く敵を切り刻み続けることができるのだ。 この舞踏剣は人間の文化と叡智が生み出した剣であり、同じ斬撃を扱うドラゴンでも決して真似ることはできない。 そして今回この剣を使うのが、神科戯華であった。 舞踏剣は加速剣・加熱剣と非常に相性が良い。 神科戯華はこのコンボに振動剣を加え、スタンを付与した。 連続スタンがうまくはまれば、相手は身動き一つできずに転がることになる。 更に神科戯華は導来剣を使うことで舞踏剣の遅延起動を緩和し、より早く攻撃に移れるように整えている。 天文部員とは思えないほどの攻撃的な直感と構成力、そして舞踏剣を振れるだけの運動神経は見事だった。 彼女とまともに殴りあう構成で挑めば苦戦は必至。 並の構成では立ち向かうことすら難しい。 しかしそれは、人間の剣師が相手の場合。 公子が呼び出したのは原初の伝説、ドラゴンだった。 その力は神科戯華の構成では最悪の相性と言えた。 単純な防御力が連撃とスタンを弾き、急速加熱による斬撃がライフを削り取る。 ドラゴンの硬い鱗を通すまでに剣を加熱するには、あまりにも時間が足りなかった。 -------------------------------------------------------------------------------- 勝者:木俣公子 --------------------------------------------------------------------------------